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2009年12月21日 (月)

ゲーム理論:誤った合理性

大学院の「ゲーム理論」で、面白いハナシを聞いたので、前回に引き続きご紹介しますflair

「誤った合理性(false consensus)」という話です。

「誤った合理性(false consensus)」とは、他人について良く知らないのに、相手に良くしたら、自分にも良くしてくれるはずと、根拠なく、漠然と信じる心の性質です。

私の友人にも、自分を犠牲にして人助けばかりしている人がいて、結局自分が痛い思いをするのではないか、と心配になる人がいます。

ところが、

そんな人は社会で搾取される!?かと思いきや、実際には、誤った合理性(false consensus)に従って行動する人の方が、結果的に多くの利益を得る状況が社会的に作りだされている、というのです。

そのことは、囚人のジレンマゲームのシミュレーションでも確認できます。例えば、以下のような囚人のジレンマゲームに参加するのに、参加費が2かかるとします。

091221_5

※補足:「囚人のジレンマ」というゲームは、2人の囚人が協力(黙秘)し合えば2人とも得(+5)をして、2人ともが裏切れば(自白)2人とも損(+1)をするけれども、どちらか一方が協力してもう一方が裏切った場合、裏切った方だけ得(+10)をして協力した側が大損する(-5)ので、結局2人共裏切るのが合理的な戦略になる、というゲームです。

裏切るのが合理的(支配戦略)なゲームですから、当然期待できる利得は1参加費が2かかるなら、1-2=-1で、参加しても損をするだけなので、参加しません。

しかし、もし、自分が協力したら相手も協力するはず、と考えて、利得5を期待するなら、参加費2を払っても、5-2=3なので、参加すべき、ということになります。

こうして、「誤った合理性(false consensus)」を持つ人だけがこのゲームに参加することになるため、このような状況では、お互い協力し合い、結果として、本来実現しないはずだった全体合理性に適った結果が実現することになるのです!!

純粋に利他的に行動することで、結果として自己利益がもたらされることを、「利己的利他主義」というそうです(by山岸先生)。

※山岸先生は、私が好きな学者の1人です。学部34年のころに、「信頼の構造-こころと社会の進化ゲーム-という論文に感銘を受け、私もいつかそんな論文を書けるようになりたいと思いました。

結局、その人の方が適合的に、気持ちよく生きているということです。

091221_4

相手の善意を信じる人が集まることで、それが適応的になり、それが適応的な社会環境が作られることで、相手の善意を信じる人が増えるわけです(進化心理学的観点)。

「信じる者は報われる」という昔の元彼のコトバを、ふと思い出しました。

(確か、そのコトバを掘ったZippoをクリスマスにプレゼントしたことあったなぁ~笑coldsweats01

※詳しくは、下記の参考文献で。

R.Selten “Evolution, learning and Economic Behavior”, Games and Economic Behavior Col.2

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コメント

「信じる者は報われる」

「信じる者は救われる」よりずっとしっくりくるね~

投稿: 深イイ! | 2009年12月25日 (金) 14時04分

>深イイ!さん
お久しぶりです♪メリークリスマス★w
「信じる者は報われる」って、いろんな解釈の余地があると思いますけど、イイ方に捉えるとなかなかイイコトバだと思ってます。

投稿: yuu | 2009年12月26日 (土) 08時47分

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